人間関係

「あまり人気になって欲しくないです笑笑」という彼らの心理

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買い物にあたって、とあるレビューを眺めていたら「あまり人気になって欲しくないです笑笑(わらわら)」という書き込みを見つけました。

これを見た瞬間「あぁ、よくインディーズバンドのファンで言う人いるよな」と懐かしくなったので取り上げてみたいと思います。

あまり人気になって欲しくないですの心理

今現在の自分と重ね合わせられなくなる

この心情の本質を突いているなと思えた説明があります。

私は応援していたミュージシャンが売れてしまうと気持ちが離れてしまうのは、「売れていない」=「結果を残せていない」というところにそのミュージシャンと自分を重ねて見ているからではないかと思います。

目立たなくて、ファンも少ないミュージシャンと、学校や職場で思ったようにやれていない自分。世間に認められていないところが同じだという安心感を感じて、自分のように冴えない彼らを応援したくなるのではないでしょうか。

だから、仲間だと思っていた彼らが人気になってくると自分との差が開いていくのを目の当たりにしているように思えてきて、嫉妬心や阻害心で心から応援できなくなるのではないでしょうか。

引用:宿題『売れたら嫌い!の理由を考えよ』

海外はわかりませんが、日本の音楽において歌詞を重視する人が多いのはこの点での影響力が大きいからだと分析します。

失恋ソングや応援ソングみたいな情緒的な歌に心動かされるのは歌詞が「自らの心情」を代弁しているためであり、その楽曲に自身の体験や想いを見出し共感している。

 

曲だけではなく、インディーズなど売れる前の人達の「頑張っている割にあまり報われてない感」を自分に重ね合わせてシンクロできてしまうということでもあるでしょう。

特に売れる前のバンドやアーティストとは近距離で交流しやすいため容易に会話もできますし、向こうも本心はどうあれ愛想良くしてくれます。

 

そこで自分とのつながりを深く感じてしまうと「あまり頑張らずに今と変わらずにいて欲しい」という依存心を含んだ願望から「あまり人気になって欲しくないです笑笑」と繋がる部分もあるのではないでしょうか。

これは人だけではなく、商品や場所(お店)など至る存在に対して起こりうる現象です。

 

しかし、これは有名になることを望むバンドやアーティストに対するファンの在り方としては問題があるように思います。

多くは商業に乗ることを目指した活動であり、当人は売れないがためにバイトで生活費を稼ぎながら活動する人も多数です。

彼らに「今のままでいいから」と願うなら「なら今のまま好きな音楽続けられるようお前が一生食わせてくれよボケナスが」と反論されるレベルのことだと私は思います。

 

王族や貴族は宮廷画家を抱えて、満足のいく生活を与える代わりに専属で絵を描かせたようです。

とはいえそんなこと大金持ちでもなければ不可能です。

お気に入りのバンドがメジャーになり「遠くへ行ってしまった」とファンである事を辞めた彼らは他のインディーバンド(あるいは違う存在)に・・・という繰り返しのような気がするのですね。

そういうのって「自分を持つ」とは真逆で、すごく日和見感がありませんか。

本来であれば「そのアーティストに可能性を感じ、将来メジャーで活躍する未来を勝手に描いてしまう!そうなって欲しいから応援する!」のがファンとしての在り方なのではないかと。

 

熱狂的なファンは勝手に布教しまくるし、広まらないことを疑問に思います。

「偉大なる教祖様がどう転んでも必ず正当化して守る」のが信者としての理想的な姿であり、そのシンクロの形はまさに「教祖様の望みが私の望み、教祖様が偉大になるにつれ私も救われるのだ」というものに近いでしょう。

「音楽性が変わった」など、真の信者からすれば「教祖様は次のステージへ登られたぞ!目の付け所が違うな!」と好意的に判断します。

音楽活動をやめてタレント活動に走っても「教祖様は新しい布教の手段を手にしたぞ!」と好意的に判断します。

 

しかし、「あまり人気になって欲しくないです笑笑」勢からは「今と変わらず私の側にいて欲しい」という独占願望以外何も託されていません。

「好きだから売れないで欲しい」っていうのはかなり一方的で、アーティストのことを考えられていません。

難関大学への受験に挑戦している矢先、仲の良い友人から「君の事は好きだけど、将来金持ちになると付き合い悪くなりそうだから、落ちればいいのに」と言われているのと全く同じように思います。

 

にわかファンが入ってきて荒らされるのが嫌

これも「あまり人気になって欲しくないです笑笑」勢がよく使う言葉のように思います。

 

西野亮廣氏が言っていた言葉を引用します。

とある企画番組で「新規のファンを作るにはどうしたらよいか」という疑問についてのアドバイス。

一番やっちゃダメなのは、古参というか、元々いた古株がドヤるっていう。

古株が勝手にルールを作ってしまって。

要はにわかみたいなのを絶対否定しているんです。

引用:西野氏の発言

「古株のマウンティングが新規ファンを寄せ付けない原因になっているから、そういう環境を作るな」と分析しています。

まさにそうですよね。

人気になって欲しくない古参は「にわかはくんなよ!何も知らないくせに語るな!」と新規ファンを受け入れません。

そして昔からのファンであることをアピールしマウンティングに躍起になる。

自分勝手なんですよね。アーティストの発展を何も考えてない。

自分が、居場所が気持ちよければそれでいいという心理です。

 

以前「流行り物が嫌いという性格の人がもつ視点はミーハーと同じ」という記事を書きましたが、彼らとも共通している部分があります。

結局満たされてない現状を「自分は他とは違うんだ」みたいな所から「流行りものはダサい」と拗らせて、自分の好きなものが流行ってしまったら「つまんなくなった」だのなんだのと不満をほざいて次のマイナージャンルに行くだけ。

そこに本質的な愛はあるのか?と問うと、きっと答えられないでしょう。

 

作品や人は変わらないのに、なぜ流行ったら嫌いになるのか?

それは作品そのものを見てないからです。

流行りに乗るだけのミーハーな奴が嫌いなら、彼らを糾弾すればよいのであって、なおさら作品やアーティストに罪はないと記事にも書いた通り。

しかし、彼らがミーハーだと思っている人達は紛れもなく新規のファン(候補)です。

 

真の信者から言えば「あなたたちも教祖様の偉大さに気付かれたのですね。互いに教祖様の役に立ち救われましょう。」となるべきところです。

離れていった人達には「あぁ、あなたは気付いていなかった。でも、いつか悔い改める時がくるでしょう。教祖様は見捨てたりしない。もちろん私も。」と嘆きながらもウェルカムなんですよね。

全く逆なんですよ、思考も行動も。

 

古株を変にのさばらせると「売上に貢献してやったのに!」だの「誰のおかげでメジャーアーティストになったと思ってんだ」などと愚痴を撒き散らします。

新規ファンには立場を知らしめようと上から説法するでしょうが、そのときに「ファンたるもの◯◯だから!」と自分ルールを追加するんですね。

大体そういうのはインディーズ時代の作品や過去を遡らないとならない「先に時間を費やした奴が優位に立てる謎ルール」だったりします。

西野氏はこのことを指摘しているでしょう。

 

なのでやっぱり「それって立場の主張や独占したいだけでファンじゃなくね?」と思っちゃうんですよね。

「新規ファンも含めみんなで共有できるように古参ファンは何ができるだろうか?」という思考ではなく「自分たちを脅かす奴らは寄せ付けずに排除せよ」「居場所が脅かされるなら親にさえ噛みつけ」としか考えていない。

そして過激派じゃない人は口だけ「あまり人気になって欲しくないです笑笑」みたいな。

 

あまり人気になって欲しくないです勢の愚行と対策

「お気に隠し」というさもしい行為の果てに何があるか

この自分勝手な人達がネットを使うと大変なことになります。

ちょっと物事違うけど昨日お客さんに 「有名にならないで欲しい売れないでほしいからネットに悪口書いときました」 って言われました(´・_・`) え????なんで???って普通に動揺してたら 「いや、本気で思ってる訳じゃなくてぼく予約とれなくなったらいやなんで」 って笑顔で言われて恐怖だった。

引用:『有名にならないで欲しいからネットに悪口書いときました』ファンの独占欲による営業妨害が怖い「お気に隠しって言葉があってな」Togetter

自分の見つけた存在を「自分が優先的になるべき」と考え、有名になることを防ぐために心にもない悪評を流すという下劣な行為です。

前述しましたが、お店もアーティストもそもそも商行為であり「大勢がお金を払うから存続・発展できる」という仕組みを理解できない頭の悪い人にまでネットが渡ってしまった結果がこれです。

 

確かに有名になると以前は普通に買えたものが品薄になったり混雑します。(人にせよ物にせよ場所にせよ)

でも、これって仕方がないことじゃないですか。

誰か1人のために作ったり、生まれた訳じゃない。

 

「独占するための戦略」としては一見優秀に思えますが、極めて短期的な目線でしかなく、それで提供側が立ち行かなくなって自分も使えなくなったら元も子もありません。

そこから買収や独占契約を持ち掛けるくらいの展開があるなら納得できますが、こういう人はそんな経済力も頭もないでしょう。

「自分さえ利が取れれば周りはどうでもいい」という人ですら自己中心の独占欲で問題あるのに「自分の利の為に自分の好きなものを貶す」って相当人としては危ういよなあ。何が嫌ってなんでそういう発想に至るのかは説明されれば分かるのが嫌だわ。

引用:『有名にならないで欲しいからネットに悪口書いときました』ファンの独占欲による営業妨害が怖い「お気に隠しって言葉があってな」Togetter

 

マウンティング古参はどのように対策すべきなのか

現在はAKBなどを発端として「身近であること」が重視され、昔のような「手の届かない憧れの存在」的なタレント・アイドル像は少なくなりました。

たけ美
◯◯ちゃんはウンコしないんだ!人間じゃないから!アイドルだから!

アーティストも孤高というよりは馴れ合いを売りにしている方々が増えているように思います。

そういう時代なのか、素人がネットで突発的に人気を得てタレント入りするなどの変化もある反面そこには必ず独占欲が渦巻きます。

「手が届きやすい」ことの弊害はこれからもっと増えていくでしょう。

先程引用した西野氏によれば、ドヤる古株が幅を効かせる前に自身のコミュニティ(オンラインサロン)から退場してもらうらしいです。

 

アーティストが人気を得て規模の拡大を望んでいるにも関わらず、独占欲でそれを阻むような存在はファンなのでしょうか。

彼らは「自分だけが気持ちよくいられる居場所」が欲しいだけなのです。

そのためアーティスト側が掲げる思想や目標で明確に「ここにあなたが望むような居場所は作れないこと」を伝えることが大事かと思われます。

嵐にしやがれで矢沢永吉氏が「マナーを守れないなら俺のファンをやめろ」と言ってて、10年前に妊婦だった友人が電車に乗ったら、YAZAWAタオルを首にかけた男性達が、一斉に席を立って譲ってくれたって話を思い出した。ファンは推しの鑑って言うし、歌手もアイドルもみんなこのスタンスでいいと思う。

引用:矢沢永吉氏「マナーを守れないなら俺のファンをやめろ」に納得の声→ファンは推しの鏡なんだからみんなそのスタンスがいいよね

 

さいごに

アーティストは独裁的であれ

私は「アーティストは独裁的であるほうがいい」と思っているタイプです。

「ファンになってもらう」のではなく「ファンでいさせてやるから言うことを聞け」でちょうどいいのではないかと思います。

そうでなくてもトップは「手の届かないありがたい存在」である必要があると思っています。

現存する新興宗教でも「教祖様と握手ができて友達気分でお話ができる」なんてスタンスのところほぼないと思うんですよね。

過去でさえこれですし。

オウム信徒が飲んでいた「麻原の残り湯」の値段は2万円也

 

馴れ合いでファンを増やすという方法には頼れなくなるので、作品や生き様みたいなものが徹底的に重要視されるのは言うまでもありませんが。

今の時代からすると「昔のやり方かつプライドの高さ」を感じる方法かもしれません。

それでも長い目で見れば良質なファンと良い関係を構築する方法なのではないか?と心のどこかで信じています。

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